この記事でわかること
- ヒプノセラピーと「催眠術」のちがい
- よく聞かれる3つの誤解
- カウンセリングの現場にいたわたしが、ヒプノセラピーに出会ったわけ
「ヒプノセラピーをやっています」と話すと、かなりの確率で返ってくる言葉があります。
「えっ、催眠術? あの、5円玉をゆらゆらさせるやつ?」
……はい、よく言われます(笑)。
テレビで見る、指をパチンと鳴らすと人が眠ってしまうあの光景。たしかに、ヒプノセラピーと聞いて、あれを思い浮かべる方は多いと思います。
今日は、ヒプノセラピーがどんなものなのか、よく聞かれる誤解とあわせてお話しします。
そして、わたしがなぜヒプノセラピーを学んだのかも。
言葉だけでは、届かないところがあった
レイキに出会うまでのお話でも書きましたが、わたしは長いあいだ、カウンセリングの現場にいました。
そのころお話をうかがっていたのは、とてもつらい体験を抱えている方や、自分の悩みをうまく言葉にしにくい方、当時のできごとを思い出せない方たちでした。
カウンセリングは、言葉のやりとりが中心です。
でも、傷ついたときのことを口にすると、そのときの気持ちまでよみがえってしまうことがあります。
その方のタイミングや、過去のできごとの受けとめ方によっては、心の安全を守りながらお話を進めることが、とてもむずかしいときもありました。
イメージの力を借りられないか
言葉のやりとりだけではなく、もっとイメージの力を使えないだろうか。
つらい記憶を何度も言葉にしなくても、過去の傷をやわらげていけないか。
「こうなれたらいいのにな」という願いに、近づいていく方法はないだろうか。
そうして探していたときに出会ったのが、ヒプノセラピーでした。
ヒプノセラピーって、どんなもの?
ヒプノセラピーは、日本語では「催眠療法」と呼ばれます。
でも、ここでいう催眠は、テレビのショーで見るものとは、かなりちがいます。
ひとことで言うと、リラックスして、意識が内側に向いている状態を使って、自分の心の奥とやりとりする方法です。
その状態のなかで、イメージを使って過去のできごとを見つめ直したり、なりたい自分を思い描いたりしていきます。
よく聞かれる3つの誤解
誤解1 眠らされて、意識がなくなる?
いいえ。ヒプノセラピーのあいだも、意識はちゃんとあります。
声も聞こえていますし、終わったあとに、何があったかも覚えています。
体はとてもリラックスしているけれど、頭のどこかは起きている。うたた寝の手前のような、心地よい状態です。
誤解2 自分の意思に反して、操られる?
これも、いいえ。
いやなことを無理にさせられることはありませんし、話したくないことを話す必要もありません。
どこまで進むかを決めるのは、いつも受ける本人です。
誤解3 特別な人しか、入れない状態?
じつは、だれでも毎日のように入っている状態です。
夢中で本を読んでいて、名前を呼ばれても気づかなかった。
電車でぼんやり外を眺めていたら、降りる駅だった。
こんなふうに、意識が内側に向いている時間は、だれの毎日にもあります。
ヒプノセラピーは、その自然な状態を、ていねいに使っていくものなのです。
言葉と歴史をたどってみると
「ヒプノシス(催眠)」という言葉は、ギリシャ神話の眠りの神「ヒュプノス」から来ています。
19世紀のイギリスの医師、ジェームズ・ブレイドがこの言葉を広めたといわれています。
ところが、ブレイドはのちに、この状態は眠りとはちがう、と考えるようになったそうです。
眠っているのではなく、ひとつのことに意識が集中している状態なのだと。
名前に「眠り」が残ってしまったことが、今も続く「眠らされる」という誤解のもとになっているのかもしれません。
自分の心と、手をつなぐ方法
わたしがヒプノセラピーをお伝えしたいのは、これが「だれかに何かをしてもらう」だけのものではないからです。
イメージを使って、自分の心の奥にあるものと、やさしく手をつなぐ。
言葉にならなかった気持ちに気づいたり、ずっと持ち歩いてきた重たい荷物を、そっと下ろしたりする。
そして、「こうなりたい」という未来のわたしを、先に見に行くこともできるのです。
5円玉をゆらゆらさせなくても大丈夫です(笑)。
あなたの心のなかには、言葉より先に、イメージで語りかけてくる声があるかもしれません。
※ヒプノセラピーは、医療の代わりになるものではありません。心や体の不調があるときは、医療機関への相談もあわせて大切にしてくださいね。
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