この記事でわかること
- わが家の長女と「座敷童ちゃん」の、ちょっと笑えるやりとり
- 『遠野物語』に残る座敷童子の言い伝え
- 家族を守るいちばんの結界は「生きている家の空気」だということ
正直に言うと、わたしはけっこうズボラです。
玄関の片づけも、「ま、いっか〜」と後まわしにしがち。
でも、そういうときに限って夫が帰ってきて、「今日、ちょっと重くない?」なんて言うんですよね。
内心、「ごめん、サボった……」となっています(笑)。
「重くない?」と言われたら
そう言われたときは、そのときの空気に合わせて、いくつかのことをします。
- お香を焚く
- 塩をひとなめする
- 結界のマントラを唱える
どれも、特別な道具がなくてもすぐにできることばかりです。
お香の煙がすーっと部屋をめぐると、どよんとしていた空気が、少しずつ動きはじめるのがわかります。
それにしても、夫はいつのまにか、家の空気の変化にずいぶん敏感になりました。
一緒に暮らしているうちに、家族みんなが、それぞれの感じ方で家の様子に気づくようになっていったのだと思います。
いちばん「感じる」のは、長女
わが家で、見えない存在をいちばん感じとっているのは、じつは長女です。
長女は、よく「座敷童ちゃん」と交流しています。
動画を撮らないで
ある日のこと。
長女が、天井に映る影が動いているのに気がつきました。
天井に円を描くように、くるくると走りまわっている影です。
「あ、ちょっと待って! 動画撮らせてほしい!」
長女がそう言った瞬間、影がぴたっと止まりました。
長女はあわてて、
「あ! ごめん! 撮られるのいやだったら、撮らないよ〜」
すると、影はまた、さっきと同じように天井を円を描いて走りはじめたのです。
座敷童ちゃんにも、撮られたくない気持ちがあるんですね。
それをすぐに察して「ごめん」と言える長女にも、ちょっと感心してしまいました。
座敷童ちゃんは、ふたりいる
長女によると、わが家には座敷童ちゃんがふたりいるそうです。
ひとりは、もともとこの家にいた子。もうひとりは、最近やってきた子。
最近の子は、どうやらわたしの両親が住んでいる家から来たのかもしれない、という話になっています(そう思うきっかけになったできごとがあるのですが、それはまたいつか)。
姿は、わたしにはわかりません。
でも長女によると、おかっぱ頭の女の子っぽいのだとか。
昔から語られている座敷童子の姿そのままで、ちょっとうれしくなりました。
ちなみに、末っ子の次女も、見えるタイプのようです。
次女は座敷童ちゃんではない、また別の存在をよく感じるみたいで、「いま、あっちにいるよ」とよく教えてくれます。
わが家の子どもたちは、それぞれ得意な「チャンネル」がちがうのかもしれません。
こわい感じ? びっくりしただけ?
長女が「今、天井の近くにいるよ」と教えてくれるとき、わたしはいつもこう聞きます。
「こわい感じ? それとも、びっくりしただけ?」
たいてい長女は、「うーん、ちょっとびっくりしたけど、こわくないよ」と答えます。
こういう直感は、子どものほうがずっと鋭い。だから、子どもの感じたことを、大人が先に「こわいもの」と決めつけないようにしています。
昔から、こう伝わっています
座敷童子(ざしきわらし)は、おもに東北地方に伝わる、家に住む子どもの姿をした存在です。
柳田國男が岩手県遠野の言い伝えをまとめた『遠野物語』にも登場します。
言い伝えでは、座敷童子がいる家は栄え、いなくなると家が傾くといわれています。
夜中に糸車をまわす音がしたり、座敷を歩きまわる足音が聞こえたり。いたずら好きだけれど、家を守ってくれる存在として、大切にされてきました。
「家を守る子ども」が、昔から語り継がれてきた。
わが家の座敷童ちゃんも、もしかしたらこの家を見守ってくれているひとりなのかもしれません。
家族を守るいちばんの結界は、「生きている」空気
わが家では、むやみにこわがらないことを大事にしています。
「大丈夫、ここは安心できる場所だからね」と軽く声をかけて、おしまい。それだけで、ふんわりと空気が変わります。
家族を守るというと、なにか特別な儀式をイメージするかもしれません。
でも、わたしがいちばん大切だと思っているのは、家の空気を、生きている空気にしておくことです。
イライラ、ピリピリ、どんよりした空気が続くと、見えない存在たちも敏感に感じとって寄ってくる気がします。
反対に、にぎやかで、あったかい空気のところには、やさしい存在が集まってくる。
といっても、いつもキラキラした素敵な家庭である必要はありません。
わが家なんて、いつもワイワイ、ギャンギャンしています(汗)。
怒っても、大泣きしても、それも生きているエネルギー。人間らしい喜怒哀楽が響いている家は、それだけでちゃんと守られているのだと思います。
ズボラなわたしでも、これだけは意識しています。
- 「おかえり」「おつかれさま」と声をかける
- 子どもの「なんか不思議」を、重くせずに受けとめる
- 笑い声を響かせる
そんな小さなことが、家族のいちばんの結界になっているのだと思います。
あなたの家には、どんな声が響いていますか?
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参考:柳田國男『遠野物語』

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